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チャレンジキャンプで監督が伝えたいこと(1)

2012.11.15

2012 夏のチャレンジキャンプで監督達とたくさんの時間を過ごしました。彼等がよく受けていた質問は「日本の子供とスペインの子供はどこが違うの?」、「レアルの育成哲学って何?」でした。

その答えは色々な形で表現されて語られましたが、監督たちが伝えたいトレーニングの背景にある彼らの考えや思いをいくつかご紹介していきたいと思います。

監督たちに「日本の子供とスペインの子供はどこが違うの?」と質問すると、

- 日本の子供達の長所は「技術が高い」、「訓練されている」
- スペインの子供達の長所は、「サッカーを楽しんでいる」、「考えている」

でした。でも、その次に必ずいうのは、「でも、俺たちはサッカーをしてきたし、サッカーを教えているんだ」

「どういう意味なんだろう?監督たちの「サッカー」と我々が考える「サッカー」が違うから、この表現の意味がわからないかも・・・」

子供達への指導方針を議論したり、時には一緒にサッカーをしたりすることで、彼らと時間を長く過ごしていくうちに、彼らのサッカーに対する姿勢や思いが、「スポーツとしてのサッカー」ではなく、「文化ととらえているサッカー」に起因していることが徐々に理解できるようになりました。

端的に表現すると、我々は”教育、スポーツ”としてサッカーをとらえ、彼らは”職業の一つ”としてサッカーをとらえているということです。レアルマドリードはクラブ創設から110年が経過する伝統あるクラブです。言い換えると、プロ化されてから(職業になってから)100年以上の歴史があるクラブということです。

100年以上の歴史がある職業・・・ 立派な老舗といわれて、たくさんのしきたりや風習等が3世代、4世代に渡って引き継がれている職業、日本では”稼業”といわれる域に認められるところです。稼業が3-4代つづく老舗の「そばや」であれば、年越しは大忙しで、他の家庭のように正月支度している暇はない、老舗の「仕出し屋」であれば、盆、彼岸、七五三は休みがなく早朝から仕込みをしているから会合に呼んでも来ない、浅草で商売している老舗に、三社祭の時期に仕事を頼んでも受けてくれない等々、3-4代続いている稼業とは、それが歴史のなかでどういうものかが、習慣や経験として人々の常識の中に根付いてる状態ではないでしょうか。

そういう意味で、チャレンジキャンプの監督たちにとって、サッカーは「稼業」として根付いているです。だから「俺たちはサッカーをしてきたし、サッカーを教えているんだ」という表現になったんですね。

~ 次回に続く ~