NEWS

レアルのカンテラとバルサのカンテラ

2012.11.21

よくよく比較されるレアルとバルサ。その中でとくに育成機関である「カンテラ」について、レアルキャンプの監督たちから聞いた話をご紹介いたします。

育成と言えば「バルサ」と考える方が多いのではないでしょうか?ラ・マシアと言われる全寮制の寄宿舎を準備していて、サッカーと勉強、人間形成の重要性をうたっている育成。それが、代名詞のように殊更に言われるようになったのは、メッシ、チャビ、イニエスタといったトップチームのスター選手がカンテラ出身であったことに起因していると思います。

「レアル」の育成について質問すると、監督たちは、第一声で、「俺たちはサッカーを教えている。当然、勉強ができてあたりまえだし、人間形成がきちんとできていない選手は、カンテラでプレーし続けることはできないよ。当たり前のことだよ」と応えました。監督たち曰く、バルサの「ラ・マシア」は、自宅が遠方で通えなかったり、経済的に苦しい子供達の便宜を考慮して作られたんだとか。でも、監督たちはいいます、「それだけ聞くと聞こえはいいけど、自分たちの要求にこたえられなかったら、すぐにカンテラ選手ではなくなるんだからね。それが何を意味するかわかるよね?ラ・マシアを追い出された子供たちがどんな思いをして、どういう体験をすることになるか・・・」 

監督たちは続けます。「バルサは、バルサのプレーを子供のころから反復練習で身に着けさせるんだ。子供のころから、同じプレースタイルを何度も何度も繰り返す。何度も何度も。でも、それはバルサのプレーで、サッカーの中のほんの一つのプレーでしかない」

「我々レアルのカンテラでは、サッカーを教えている。それは、考えて、つなぐサッカー。相手や状況に応じて臨機応変に戦術を変えることに対応できるスキルを身に着けているんだ。レアルもバルサも、カンテラからトップチームに昇格するのは至難の業。運もとても重要。だから、ひとつのプレーを追求するより、サッカーを追及しているレアルのカンテラが、我々は大好きなんだ」

まぁ、永遠のライバルについてよく言うはずもないと思っていましたが、そういう違いがあるんだなぁと感じました。

ところで、11月20日のチャンピオンズリーグ FCバルセロナ 対 スパルタク・モスクワ ですが、スパルタク・モスクワに「フラド」というMFが先発出場していましたが、彼もレアルのカンテラ出身の選手です。本当にCLに出場するチームに、レアルのトップチームに上がれなくても、他のチームで活躍してCLにでている選手を輩出しているんだなぁと実感しました。

「今のバルサは、確かにここ何十年のなかで一番強いチームであることは間違いないよ。その主役たちがカンテラ出身だから、バルサのカンテラが称賛されるのは理解するよ。なんていっても黄金期のスター選手がカンテラ出身なんだから。でも、プジョル、チャビ、イニエスタが引退したとき、メッシは今のように活躍できるかな?我々はそうは思わないよ。アルゼンチンの代表戦をみれば、こたえがそこにあると思うけどね。」

と、笑っていました。